客先常駐のエンジニアという働き方はフリーランスと何も変わらない

2019年3月11日

客先常駐エンジニアを10年位やっていますが、その中で感じるのは客先常駐エンジニアの働き方はフリーランスと何ら変わらないということです。

最近はむしろ客先常駐エンジニアには色々と無駄が多いとも思えます。

長年客先常駐をやってきた私だから感じた、客先常駐のサラリーマンエンジニアとフリーランスエンジニアの違いについて書きたいと思います。

客先常駐とは

まず始めに客先常駐という働き方について書いていきます。

客先常駐とは、正社員として雇用契約を結んだ会社(自社)ではなく、クライアント先に常駐してシステムの開発を行うスタイルです。

客先常駐とひとえに言っても、契約上は以下の3つがあり、それぞれの違いとしては大きく完成責任の有無と指揮系統に違いがあります。

  • 受託契約
  • 業務委託(SES)契約
  • 派遣契約

完成責任とは、文字通りシステムを完成させる責任のことで責任がある分受注金額は高くなる傾向にあり、仮に完成(納品)出来なければクライアントからお金が貰えずタダ働きになってしまいます。

完成責任が無い場合は、契約した時間や期間働いていれば良いのでリスクは低いのですが、受注金額も低めです。また、効率良く作業しても利益が上がることはなく、むしろ下がってしまうこともあります。

指揮系統とは、誰から指示を受けて仕事をするのかです。自社の上司(リーダー)やクライアント会社の社員が一般的かと思います。

それぞれの契約毎にまとめてみました。

完成責任 指揮系統 受注金額 リスク
受託契約 ある 自社 高い 高い
業務委託(SES)契約 ない 自社 低い 低い
派遣契約 ない クライアント 低い 低い

客先常駐エンジニアとフリーランスの違い

続いて客先常駐とフリーランスの違いですが、会社(自社)に所属しているかどうかの違いしかなく、働き方や働いている感覚はフリーランスと何も変わらないです。

自社でなくクライアント先に常駐しているので、常駐期間が長くなればなるほど帰属意識は薄れますし、実際に行う開発作業で見ると何も変わらないです。

唯一の違いである「会社に所属しているかどうかの違い」について、メリット、デメリットを観点に掘り下げていきます。

会社に所属しているメリット

営業や各種経理作業が不要

フリーランスであれば、営業~クライアントへの請求処理、確定申告など事務作業まで全て自分でやらないといけないのですが、会社に所属していれば管理部や営業部などの専属チームがあるので基本的に不要です。

開発だけに集中できるというのが最大のメリットだと思っています。実際に事務作業が煩わしいという理由でフリーランスから会社員に舞い戻った人も居ます。

安定している

会社が潰れない限りは、たとえ仕事が取れなくても収入が途絶えることはありません。いわゆる社内ニートというやつですね。

仮にフリーランスだとクライアントが居なければその期間は無収入になるので、この点が大きく違うところかと思います。

会社に所属しているデメリット

基本的にメリットがそのままデメリットかと思います。

数字が分かりづらく評価にも繋がりにくい

契約や請求処理などをすべて会社が行うため個人ではやらなくて良いのはメリットと考えることも出来ますが、言い換えると会社に全て握られるので、仮に個人の評価が高くて契約金額が上がって売上の向上に繋がったとしても、それが給料に直結するかと言われればNoです。

また、多少お金は掛かりますが営業などはエージェントサービスを活用したり、確定申告は税理士にお願いすることも出来るので自分でやる必要も無くなります。

スキルが高くて契約金額が高ければこういったサービスにお金を使ったとしても、手元に残るお金は会社員より断然多いです。

役職が付くと自社の管理作業が増える

そして最近私が一番感じているデメリットが、上司と部下が居るという点です。

上司や部下を人として嫌いというよりかは、クライアント先での開発業務に加えて自社の管理作業が上乗せされるという意味でデメリットと感じています。

管理作業というのは部下の稼働のチェックや交通費等の申請書類のチェック、育成や査定評価などですね。

自社開発であれば、役職が付けば管理作業の割合が増える分、開発作業の割合は減っていくのが普通ですが、客先常駐であればクライアントに依存する部分が多く管理作業に注力することも難しいです。

これは、客先常駐エンジニアで役職が付いて初めて気づいたことですね。

まとめ

私の結論としては、余程自社に思い入れが無い限りは「客先常駐メインの会社は数年間スキルを学ぶ場として利用して、ある程度スキルや人脈が身に付いたらフリーランスに移行するのが良い」です。

ITエンジニア不足が騒がれている現状と少子高齢化の影響も踏まえ、今後更なるエンジニア不足が予想されますのでフリーランスというか実際に手を動かせる人材の価値は向上すると思っています。

80歳超えのiPhoneアプリエンジニアの女性がテレビで報道されていましたし、定年間際のコボラーを再雇用する動きもあるので、生涯エンジニアも夢ではなさそうですね。